毎日の身支度や洗濯動線を考えると、やっぱりファミリークローゼットは一階にあった方が便利です。
1階のファミクロは絶対実現したかった間取りのひとつでした。
しかし予算という大きな壁が立ちはだかります。
この壁は本当に厄介です。何回心を折られたか。
悔しいけどお金のことを考えずに家づくりはできません。だって庶民だもの。
一階の坪数を増やすと基礎が大きくなる分、どうしてもコストが上がってしまうというのは私でもわかっていました。
一番の減額調整は坪数削減と言われるくらいですから。
でも諦めるつもりはありませんでした←
「何とか解決策はないだろうか」とその時はずっと間取りのことを考えていたのを覚えています。
そんな諦めの悪い私が最終的に辿り着いたユーティリティスペースという選択肢について、今回はお話ししていきたいと思います。
ファミクロについて考える
ファミクロ=WICという思い込み
WIC(ウォークインクローゼット)って憧れますよね。
賃貸でも希望条件をチェックする項目にあるくらいなので、それほど人気の間取りだということが伺えます。
かく言う私も家を建てるならウォークインできる収納は絶対作ろうと思っていました。
というのも今の賃貸アパートに約2畳のWICがあって、便利に使っているからです。
正しく言うとウォークスルーなんですが。
確かに、あれは動線も良くて素晴らしいです。
しかしWICの他にも、一階の間取りの希望条件がたくさんありました。
リビングにヌックは絶対で、パントリーと土間収納とそれから洗面所と脱衣所を分けたい!あと洗面台は150cmほしい。
今思えば、なんて夢見がちだったんだろうと思います。
でも当時の私はそのことに気づきませんでした。
こう書くと諦めたのかと思われるのかもしれませんが、そうではありません。
試行錯誤の結果、何とかその欲深い希望を33坪で少しずつ叶えたのが今の間取りになっています。
その工夫についても記事にしていけたらなと思っています。
さて話を戻しますが、今回のファミクロについても例外ではありません。
まず私は「一階にファミクロが必要か」を考えました。
深く考える間もなく一瞬で必要だという答えにたどり着きました。
なぜなら私がズボラだからです。
洗濯した後に服を二階に収納しに行くなんて、正直できる自信がありません。
リビングが服の溜まり場として犠牲になるのが目に見えます。
となると、次は「ウォークインである必要があるのか」自分に問いました。
すると「ん?そうでもないかもしれない」と思い始めました。
収納できる量が同じであれば、ウォークインだろうがそうで無かろうがどちらでも構いません。
ただファミクロ=ウォークインと思い込んでいただけでした。
後から思えばここに気づけたことが大きかったなと思います。
WICの見落としがちな欠点
WICってたくさん収納できると思われがちですが、人が通れるスペースの分収納のデッドスペースが多いんです。
実のところよくある壁面のクローゼットと収納量が大差なかったりします。
洋服の収納量を左右するのは空間の広さというより、結局はハンガーパイプの長さです。
「じゃあウォークインじゃなくていいや」と私はあっさり執着がなくなりました。
WICのある暮らしを実際に知っているからというのもあるかもしれません。
確かにあると便利です。でも思ったより収納量は多くないし、一坪でも削りたいと思っていた私には歩くスペースと扉の分が無駄に感じました。
そして同時にファミクロの位置をどうするかという難しい問題に直面することになりました。
壁面ファミクロ、どこに置くか問題
脱衣所の近くで、リビングと玄関にも近い。
洗濯動線と身支度動線を考えるとこの辺りが理想的でしょうか。
しかし問題は壁面ファミクロだということです。
ウォークインなら独立した空間なのでまだ考えやすいですが…。
リビングの一角にクローゼットを設ける案も考えましたが、リビングではあまり着替えたくないというのが私の考え。
くつろぐスペースと身支度のスペースはできれば別にしたい。
それに子どもが大きくなったら嫌がるかもしれません。
「うーん、どうしたらいいんだろう」とまたもや頭を悩ませる私にアイデアをくれたのは営業さんでした。
ユーティリティスペースという選択肢
まだ工務店選びをしていた時なので、今の工務店の方ではないんですが。
ある工務店の営業さんに、間取り提案をしていただいた後「よかったらボツ案も見ますか?」と見せてもらった間取りが、洗面所の中にファミクロがある間取りでした。
見た瞬間「これだ!!」と思って一瞬で心が決まりました。
予算がどうしても許さず、心苦しくも別の工務店にしましたが今でも感謝しています
そして今の工務店で「洗面所とファミクロを同じ空間にしたい」と伝えて打ち合わせを進め、最終的に行き着いた間取りがこちら。
身支度するユーティリティスペースとくつろぐLDKとで空間を大きく分けました。
これなら洗面所の空間も広く取れてファミクロも作れます。
脱衣所には鍵をつけて、子どもが思春期を迎えたときに、気になるようであれば脱衣所で着替えられるようにしました。
この間取りには他にもこんなメリットがあります。
・ファミクロから脱衣所とリビングと玄関が近くて動線がいい
・空間を細かく区切らない分、ドアがいらないので減額になった
・回遊動線になっている
朝起きた時、帰宅した時、洗濯した時、トイレに行きたい時。
生活のあらゆる動線で不便を感じないような間取りになったと思います。
またユーティリティではないですが、ランドリースペースにクローゼットを設けている間取りも見たことがあります。
洗濯する、干す、しまうが一つの空間でできて家事動線が良さそうですよね。
間取りを詰め込むのではなく、ひとつの空間にいろんな役割を持たせると、動線も良くなって坪数も抑えられるかもしれません。
まとめ
わが家はユーティリティスペースを作ることで、坪数も抑えながら一階にファミクロを作ることができました。
ウォークインは諦めたけど全然未練はありません。
それよりも洗面所とファミクロを合体させたことで、色んな動線がよくなったので満足しています。
間取りの希望は多いけど坪数に収まらないという私と同じような悩みを持つ方の参考になれば嬉しいです!
ひとつの空間にいろんな役割を持たせる
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